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「エリザベスタウン」

オーリー(オーランド・ブルーム)好きの友人たちに連れられて、「エリザベスタウン」(“Elizabethtown”)を観てきた。

キャメロン・クロウ監督は、ピュアな映画を作る人だと思う。「あの頃ペニー・レインと」の少年の純な瞳に耐えられなかった全くピュアじゃない自分は、この人とは相性が合わないんだと思うが、それでも、この人の感性が好き、という人の気持ちはなんとなくわかる気がしていた。

しかし、今回はなんだか一般の評判もいまひとつみたいで、おや?と思っていたら、なるほど…支離滅裂。言いたいことはまっとうだしやりたいこともわからなくはないが、エピソードが散漫で、どれひとつ掘り下げられることもなく、気分で流してるだけみたいな映画。これで2時間以上は、正直、キツかった。というか、感覚的には3、4時間くらいやってたんじゃないかと思うような長さだった。オーリー好きの友人たちでさえ、彼はかっこよかったけど映画としては…とヘロヘロになってたんだから、オーリーに何の魅力も感じない私のいたたまれなさ、お察しください。いろんな意味で忍耐の試される2時間だったよ…。


**以下、少しネタバレ**

とにかく、設定がいけないと思うのだ。オーリー演じるシューズデザイナーがデザインした新作が売れなくて会社が10億ドルの損害を受け、彼はクビに、という時点で、…もしもし?とつっこみたくなるのが普通なのではないでしょうか。1社員が手がけた1商品にそこまで社運をかけるメーカーなんて考えられないし、靴に安全上の欠陥でもあったならまだしも、デザインがひどくて売れなかったっていうだけなんでしょ?そんな血迷ったデザインなら、なぜ誰か事前に止めなかった?というか、そんな血迷った話を撮るキャメロン・クロウをなぜ誰も止めなかったのか?(笑)

それで絶望して自殺しようとする、というのも全然説得力がなくて、同情できず。悲壮感のないまま“I'm fine... I'm fine...”と一生懸命“かわいそうなボク”を演じるオーリーの姿は、違う意味で痛々しかった。

そんな彼が、突然亡くなった父親の葬儀のために田舎町エリザベスタウンを訪れて、父との思い出や素朴な南部の人々との触れ合いを通して再生していく…というのがまあ大筋なんだけど、南部の町の描写も作品のテーマにするには深みが足らず、だから何?というかんじ。(どうでもいいけど、南部の葬式って本当にあんなだったらすごいな) あの変な従兄弟のバンドのエピソードやキレる子どもは丸ごと不必要だった気がするし、とってつけたように後からキング牧師を出してくるあたりもいただけなかった。

キルスティン・ダンスト演じるヒロインも、どうなの?あれ。キルスティンだから許されてるだけで、実際問題ただのストーカー気質のヤバイ女じゃないか?そんな女にいいように操られるオーリー…まあ、適役かもしれないけど。なんだかねぇ。

観ているうちに、主人公の仕事のことや自殺願望をすっかり忘れてしまうほど話がうろうろ、うろうろ。前半の大部分は、携帯のCMを延々と見せられている感じ。後半はスーザン・サランドントークショー(笑えない)。最後のドライブが始まってようやく、ああ、キャメロン・クロウはこれを見せたかったのか、と納得いくんだけど、だったらそこだけのミュージックビデオでも作った方がよかったような…うーむ。好き嫌いとか以前に呆気にとられる映画、久しぶりに観たような気がします。

ツッコミどころにはとにかく欠かなかったので、ある意味、おもしろかったといえばおもしろかったけど。こういうのは辛口の友人同士で観ると楽しいですね。ラストシーンで無性にシャケが食べたくなった(笑)ので、居酒屋で鮭茶漬けなど食しつつ、くだらない映画談義で大いに盛り上がりました。
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