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「リロ&スティッチ2」

「リロ&スティッチ2」を観た。この続編DVDは、クリス&ディーン監督やフィーチャーアニメーション部門とは全く関係のない、ディズニー・トゥーンスタジオ(旧TVアニメーション部門)の製作で、今はなきオーストラリアのスタジオで作られたもの。

自分が元の映画「リロ&スティッチ」(以下、“オリジナル”と呼びます)を偏愛していることは充分自覚しているので、できるだけ偏りのない目と寛大な心で観たつもり。結果…まあ、レンタルで観る分にはよかったかな、という感じ。

感想を一言にするのが難しい。観なきゃよかったというようなひどい続編じゃないけど、心をつかまれるまでは至らなかった。ぶっとんだ設定でもないから、ツッコミ対象にもならない。観終わった後に頭に浮かんだ、力の入ったファン・フィクションという印象が、一番ぴったりくるかもしれない。オリジナルのようにはできないのはわかっていながらも、映画の世界観を大事にして、それをできるだけ再現しようとする姿勢が伺えた。

キャラクターアニメーションは、トゥーンスタジオ作品の中ではかなりいい出来。限られた予算と時間と人材で、オーストラリアのクルーが本当にがんばった成果なんだろう。まあ、これより前に出てるTVシリーズと比べたらこっちが素晴らしくきれいに見えてしまうっていうのは、ズルイと思うけど。リロもスティッチも、多少オリジナルのデザインから外れてはいるんだけど、時々、元の映画に挟んでもおかしくないくらいの瞬間がある。

最も努力が伺えるのが、フラのアニメーション。フラスクールの先生のボイスキャストで、自身がクム・フラ(フラの指導者)でもあるクネヴァ・ムックが振り付けを監修したらしく、ごまかしのないフラの動きが再現されていた。水彩のバックグラウンドも、オリジナルほど手が込んではいないものの、ところどころかなりきれい。特に、リロとスティッチがフラの練習をするシーンの最後に映る夕陽のビーチには、目を見張るものがあった。

フラのシーンもそうだし、全体に、現実のハワイを描こうという姿勢が伝わってくるところに好感が持てた。一番感心したのは、鶏が出てきたこと!カウアイ島って、本当にこれにそっくりな鶏がうろうろしてるのよー。

オリジナルに続いてマーク・ケアリイ・ホオマルが歌う、新しいテーマソングも好き。“ハワイアン・ローラーコースター・ライド”のダサすぎるアレンジバージョンいらないので、この歌のミュージッククリップを作って特典にしてほしかったな。


**以下、ストーリーのネタバレあり**


ストーリーに関しては、リロのキャラクターがなかなかうまく出ていた。スティッチとリロの共通性や、ナニとの関係もよく描けているし。ボイスキャストのダコタ・ファニングは、ダヴェイ・チェイスとは声質が違うけど、陰のある雰囲気はあってよかったんじゃないかな。

フラコンテストの衣装の話になって、作ってくれるお母さんがいなくて落ち込むエピソードは、いいところをついてると思う。ハワイでは、子どものフラの衣装はお母さんが手作りするんだと聞いたことがあって、リロはどうするのかな?ナニに裁縫は無理だろうし…と疑問に思ってたの。まあ実際は、近所の親切な人が作ってくれたりするんだろうけど。それから、リロが女神ペレにこだわるのは、クリス・サンダースのオリジナルの原案からもらったアイデアだろうな。

一方、スティッチの描き方は…なんかやだなぁ。キャースティッチカワイイ!キャースティッチカワイソー!って女子中学生に騒がせたい意図でもあるみたいな。この話で一番ひっかかるのが、「イイ子」「悪い子」っていう概念。“いい子レベル”のエピソードを変に膨らませすぎだと思う。オリジナルのコンセプトは、この世に根っからの悪人も善人もいない、誰でも困った面を持ってるけど、それを許して受け入れるのがオハナだ、というものだった。だから、スティッチが「イイ子」になろうと努力する話より、相変わらず悪ふざけもやらかすスティッチを、皆が受け入れることを学んでいく話にするべきだったんじゃないかな~と。(まあ、それじゃドラマにならんと思われたのかもしれないが。)

それから、スティッチって遺伝子実験で生まれた生命体でしたよねぇ…?充電が足りなかったから故障しちゃいそうです。っておいおいロボットかい??

クライマックスは、スティッチがリロの救出に向かったオリジナルの逆になる展開にした点はいいと思うんだけど、泣かせることを狙いすぎてて冷める。オリジナルのように感動できる話にしたかったのはわかるけど、それならもっとさりげなく、日常的でリアルな状況で心を動かす瞬間を作ってほしかった。この続編の後がTVシリーズの展開になるので、スティッチが無事なことは誰にでも明白だし、だいたい、ディズニーが稼ぎ頭を死なせるわけないじゃん(笑)せめて、リロがレバーの押し方を間違えていたとか、ちょっとしたオチのフォローが欲しかったところ。(それから、スティッチが壊れてる原因が判明した時点で、ジャンバがリロとスティッチに教えてあげてたら、こんなことにならなかったんじゃないの?という疑問は、やっぱり考えちゃダメですか?)

感動を狙ったクサさが目立ってしまうのは、オリジナルに存在していた特有のユーモアがないせいかも。とにかく笑いを狙ったシーンが、ことごとく笑えないのが痛々しい。オリジナルのユーモアのセンスは、どこかダークだったり奇妙で風変わりなところがクールだったんだけど、この作品では、すべてがただの子どもっぽいギャグになっちゃってるんだよね。ナニのSF料理を見てウケるのは、せいぜい小学生までだろう。まあ、オリジナルのストーリーチームの独特なセンスは真似しようと思って真似できるものじゃないから、無理といえばそれまでなんだけど。せめて、映画の最後の2分間に出てきた日常の笑いを、ひとつでも再現してほしかったな。

序盤のあたりではいい感じだったジャンバとプリークリーが、いつの間にか友情をにじませた泣かせキャラになっていくのもいただけない。というか、プリークリーとデイヴィッドって、もはやイラナイ人…。

だんだん文句ばかりになってきてアレだが、一番納得できなかったのはマートルの描かれ方だ。TVシリーズにも言えることなんだけど、リロ&スティッチの世界にこんなに意地悪な子は必要ないと思う。オリジナルのマートルは、けっこう好きなキャラだった。この子、別に底意地が悪いとかじゃなくて、ちょっと他の子よりマセてて、思ったことをズバっと言ってしまうだけなんだと思うの。子どもの世界に、必ずひとりはこういう子がいるよね。エラソーにしゃべっても、文法が間違ってたりとかしてかわいいのだ。もう少し大きくなって、何かのきっかけがあったら、リロとマートルは親友にもなれるんじゃない?と思っていたのに、この描かれ方は寂しすぎる。(そして、フラの先生はなぜ、リハーサルの時点でマートルの踊りのテーマを変えてやらなかったわけ?)

TVシリーズと違って、他の女の子たちが意地悪に描かれてなかったのはせめてもの救いかな。些細なことだが、TVシリーズでテレサって呼ばれてた子(黒いウェービーヘアの子)が、アレカって名前になってたけど。

日本ではまだ紹介されていないが、北米版DVDには、リロ&スティッチの新たなDVD作品の予告編が入っているそうだ。こちらはTVシリーズの完結編にあたるものだそうなので、「スティッチ!ザ・ムービー」と同じ系統になるんだろうな。これでようやくリロ&スティッチの続編ものに終止符が打たれるのかな?と、ちょっとほっとした。
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コメント

とてもイイお話ですね。
かんどうします。
一番好きな言葉は、オハナです。
あなたの一番好きな、キャラクターはだれですか。
わたしは、やっぱりリロとスティッチです。
マートルは、きらいです・・・・。
だって、人の失敗をわらうからです。
一番嫌いな言葉は、「だめリロ」です。
はっ・・・・。
試作品はだいすきです。「笑」














  • 2006/07/14(金) 19:30:51 |
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リロ&スティッチ 2 Lilo & Stitch2 Stitch Has a Glitch(2005年/アメリカ)

あーもう、スティッチ可愛いっ!!!『スティッチ ザ ムービー』では、あまりその魅力的なトコが多くなかった気がしてしまって、正直、がっかりして遠のいてましたが、2、いい!最高!!!私は『リロ&スティッチ』が、大好きです。オハナになりたい。てゆーか、スティッ

  • 2006/01/09(月) 21:30:06 |
  • cube1555.com
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