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「リロ&スティッチ スペシャルエディション」その3

さて、それではDISC 2の細かいインプレッションを…と思ったのだが、いろいろありすぎてまとまらないなので、“見られてよかったトップ10”を挙げてみることにした。

**「リロ&スティッチ」本編及び特典映像に関するネタバレあり**

1. ツナミ航空 <チャプター16、17、関連資料>
製作中に起きたテロ事件に似すぎているからという理由で、取り止めになった幻のクライマックスシーン。そういえば、今日で9.11からちょうど4年経つけど、アメリカではタブーとしてずっとお蔵入りになってしまうのかと思っていたので、こんなに早く世に出されるとは意外だった。(タブーといえば、初期バージョンの津波サイレンのシーンも、削っておいてよかったね…。)

ここを変更しなくちゃいけなくなって、本当に悔しかっただろうな、と思う。ガントゥの宇宙船で泣いているリロの前に、救出に来たスティッチたちが現れるシーン。雲の中から姿を現すのは、ジャンバの宇宙船より、ジャンボジェット機の方が遥かにインパクトがあるもの。テストスクリーニングで拍手が沸き起こったというのもうなずける。胸のすくような展開だった。

映画を観た時、クライマックスのチェイスシーンはちょっとSF的過ぎる気がしていたんだけど、ジェット機だったら何の違和感もないしね。この作品の、現実と非現実の微妙なバランスにぴったりで。

あの状況では、変更は本当に仕方のないことだったと思うし、完成した映画はあれで映画として完璧なのだからいいんだけど、クリス&ディーンがあんなに激しく口論までして仕上げた、思い入れの強いシーンだったんだなぁと思うと、切ない。

同時に、そこで落胆したままじゃなく、素早く頭を切替えて変更作業に取りかかる姿には心を打たれた。こういう仕事の仕方、見習わないといけないなぁ。

そうそう、口論してるシーンで、噂のココアパフが見られたことも何気にうれしかったり。製作中、クリスは大量のコーヒーとココアパフだけで生きてたという証言を思い出して、ああコレのことかと(笑)

2.クリスのピッチブック <関連資料>
映画の土台になった、絵本仕立てのプレゼン資料。数ページはメイキング本などで見たことがあったけど、これが丸々収録されていたのは感激だった。<オハナ>という概念に出会うずっと前に作られたものなので、決定的に欠けているものがあることは否めないけれど、完成版とかなり異なるストーリーはそれはそれでおもしろいし、荒削りながら、作品の土台となる世界観が感じられて興味深かった。クリスのイラストは最高。

ただこれ、日本語訳がついてないのは手抜きじゃないですか?せっかくの貴重な資料がもったいないので、時間ができたら翻訳してみようかと思ってる。いくらへっぽこな訳でも、何もないよりマシかなと。

3.ハワイロケ <チャプター4>
99年のリサーチ旅行の様子。見覚えのあるハワイの光景にわくわくした。

クリスたちが海岸で探してた“カヘレラニ”という小さな貝殻。カウアイ島のお土産屋さんに行った時、異常に高価で驚いたやつだった。ニイハウ島の特産物で、時々カウアイ島にも流れ着いてるんだって。それにしても、カウアイ島で昔の知人に偶然再会した話はすごい。

この旅行で撮った写真が関連資料で見れるのもうれしい。風景の切り取り方がアーティストっぽくて素敵。


4.ハリウッド・ホノルルプレミア <チャプター20>
当時、LaughingPlace.comで画像を見ては、いいな~いいな~と羨望していたイベントの、貴重な映像。そうそう、ハリウッドでは子ども向けのゲームコーナーなんかもあったんだよね。ホノルルのパーティー会場の、氷で作られたリロ&スティッチ像に感激。

華やかなイベントに緊張気味、監督なのに無名すぎて報道陣に相手にされないクリス&ディーン…。このあたりは、本当に彼らのサクセスストーリーを見ているみたいで楽しくなる。

そうそう、カンヌにまで行ってたのは初めて知った。当時のフィレンツェのディズニーストアの様子にも興味津々。

5.Surfing the Sanders' Style <関連資料>
クリンナップアーティスト用に作られた、クリス・サンダースのアートスタイル指南書。これもメイキング本に数ページだけ載っていたもので、全部収録されててうれしかった。描き方NG見本として載っている、アラジンスタイル、ヘラクレススタイルのスティッチがウケ。どうでもいいんだけど、ナニとムーランの違いを説明するページのあたりで、BGMが激しく緊迫してるのはなんなんでしょうか。ふたりがバトル始めるのかと思った(笑)

6.カメハメハ・スクール <チャプター18>
カメハメハ・スクールの子どもたちが歌う様子が、以前のDVDよりさらに多く収録されている。“ハワイアン・ローラーコースター・ライド”で踊る男の子が楽しそうだなぁ。指揮をしてた先生が、美しい風景をバックに、カメハメハ・スクールの素晴らしさを語る場面がとてもいい。作品のクルーと、製作に協力したハワイの人々との間に生まれた絆の強さにも感動。

7.マーケティング <チャプター19>
クリス&ディーンが映画の予告編などマーケティング部門にまで自分たちの意向を反映させていたのは聞いていたけど、まさか関連グッズまでチェックしていたとは…思わず、うちにあるオモチャたちをまじまじと見てしまった。ハズブロのフィギュアセット、確かにクリスが注文した通り、塔のついた砂のお城がついてる…すごいや。そういえば初期に出たグッズは、クリス&ディーンが好きそうな感じのが多いかも。

8.ジャンバの襲撃 <チャプター13、関連資料>
“暴力的すぎ”という非難を受けて変更になったシーン。確かに初期バージョンはディズニーらしからぬ激しさがあるけど、これはこれでおもしろいな。完成版で天井にお皿を投げて屋根が落ちてくるところ、そんな脆い屋根でいいのか!?と笑ったものだが、元々はプラズマ銃で撃ち抜かれてたのね。妙に納得。

このシーンを作り直す過程で、傑作“1ポテト、2ポテト…”のネタが生まれたというのがまたすごい。歌の終わりのところが思い出せなくて、クルーに電話をかけまくって聞くところが、ドキュメンタリーらしくて好き。

9.スティッチのレコーディング風景 <チャプター5>
スティッチを演じてるクリスがとにかくすごい。どこからあの声が出るのかいまだにわからん。元になってるのが、“みんなに嫌がられてた変な声”ていうのに爆笑。同じくスティッチに声を提供した、ディーンの愛犬セオドアちゃんのレコーディングも、かわいらしかった。

10.ジョー・グラントのインタビュー <関連資料>
ディーンさんと恩師である故ジョー・グラント氏との貴重な対談。ジョー・グラントの作品集が出てくるまではモノクロ映像というのがニクイ。彼の描いた自画像“シュレックを観た私”には爆笑。いくつになってもユーモアのセンスがあるっていいな。

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いろいろ書いたけど、一番うれしかったのは、もしかしたらもっと些細な部分かもしれない。

元々、クリス&ディーンや作品のクルーが話してる姿を見てるだけで興奮してしまうんだけど(危なすぎ?)、フロリダスタジオの日々の様子や、ミーティングの一こま、休暇を楽しむ姿、テストスクリーニングの思いがけない感想に呆然とする様子(笑)…そういう何気ない一瞬一瞬が、いとおしくて、ずっと見ていたくなってしまった。

全米公開の日、クリスが言ってた「なぜだかわからないけど、ナーバスというより悲しいんだ」という気持ちに共感。この映画に携わっていた日々が、本当に、特別な時間だったんだろうな。
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