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先日はまった映画「ゴーストワールド」の原作コミック(“Ghost World”by Daniel Clowes)を読んでみた。

…なんかこれ、ヤバイんですけど。なんか、気がついたら号泣してたんですけど…。
今までアメコミ=ヒーローものという先入観を持ってたけど、こういうのもあるんだ。これというストーリーがあるわけでもなく、映画では最初の方に描写されていたイーニドとレベッカのだらだらした日常がひたすら綴られてて。最後の2章くらいで急に切なくてたまらなくなって、泣かされた。
映画よりもある意味グロテスクだけど、普通にダメな女の子たちの話って感じで、親近感が沸く。だからよけいにヒリヒリする。なんで10代の子たちの話にこんなに共感できちゃうんだろう、と思っていたら、イーニドの生年月日が出てきて、納得。思いきり自分の同世代だった。
映画でブシェミが演じたレコード男とか、ヒッピーあがりの美術講師とかの大人たちが出てこないかわりに、イーニドとレベッカの友情にもっと重点が置かれていて、彼女たちの視点が貫かれてる。“ゴースト・ワールド”というひとつの世界に、コミックと映画ではちょっと別の角度から光を当ててるのね。作者ダニエル・クロウズが映画の脚本にも参加しているだけあって、それぞれの表現手段にぴったりな光の当て方がニクイ。すごいなダニエル・クロウズって。他の作品も読んでみたくなってきた。
エピソードはかなり変えてあるんだけど、すごく細かいところで、コミックから映画に採り入れられた要素があったり、両方知ってこそのおもしろさも。道端に落ちてるGパンとか、“スマイル&リボン”のレコードとか、いかにも映画的だと思っていた小道具が原作にすでに登場していたのは意外だった。
登場人物も、イメージそのまんまに映画化されてるんでびっくり。イーニド役のソーラ・バーチなんか、コミックに似すぎで怖い。レベッカは、コミックの方が好感を持てたんだけど、映画では出番が削られていたからかもしれないし、個人的にスカーレット・ヨハンソンがいまいち好きになれないせいかも。あと、女優志望のダサい同級生とか、50年代風ダイナーの変なウェイターとか、細かいキャラがそっくりで笑った。イーニドのお父さん役のボブ・バラバンも、外見はちょっと違うけど、頼りない雰囲気はよく出てたな。
しかし、一番衝撃だったのは、影の薄かったブラッド・レンフロの役が原作ではもっともっと重要なキャラだったこと。ブシェミにおいしいところ取られたんかい、レンフロ…(涙)
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ジェネオン エンタテインメント ゴーストワールド このタイトルを見て、どんなB級ホラー映画かと思ってたあなた!違うんですよ。これは、青春ストーリーなのです。キャッチコピーは「ダメに生きる」僕がこの映画を観たきっかけは、スティーヴ・
- 2005/08/18(木) 21:10:50 |
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