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Storytellers Cafe

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「グエムル 漢江の怪物」

もうほとんど上映終わりかけの「グエムル 漢江の怪物」を観てきた。韓国映画、というか東アジアの映画ってほとんど観たことがないんだけど、ポン・ジュノ監督の前作「殺人の追憶」がおもしろかったので。

一言で言うなら、怪獣映画の皮を被った反ブッシュ政権映画、と思わせといてダメ家族の再生物語、でもやっぱり体制批判映画、かと思えばハリウッド映画の皮肉パロディ、時には王道のパニック映画風、しかし場違いなボケが入る!と、結局ジャンルごった煮のミクスチャー系娯楽映画とでも言うんでしょうか。(全然一言じゃないし。)受けつけない人には全く受けつけないだろうこのノリ、私はなかなか楽しめましたよ。ナンセンスな展開や政府批判のあたりがなんかテリー・ギリアムの「未来世紀ブラジル」みたいで。

欲を言えば、前半の葬式シーンくらい不謹慎で笑える部分が後半にもっと出てくればよかったとか、テーマをあんまり分散させない方がよかったんじゃないかとか、ちょっと湿っぽくて臭い部分が鼻についてきたりとか、特殊部隊(「モンスターズ・インク」のCDAに見えて仕方なかった)の黄色ガスって結局意味あったの?などなどあるわけだけれども。結末に賛否両論あるらしいけど、あれは優等生すぎるくらいバランスのとれたものだったと思います。個人的にはもっとブラックな終わり方(例えば…黄色ガスで全員死滅とか)を期待してもいたんだけれど、最後の最後の親父の行動(ネタバレ→足でTVのニュース消し)に充分なアナーキズムを感じたので、まあいいかなと。

それにしても、「殺人の追憶」といい今作といい、徹底的にダメ人間を描くのが得意な監督のようですね。そしてまた、主演のソン・ガンホはダメ人間を演じるのが上手すぎる。主人公がヒーロー的活躍を見せる普通のパニック映画を期待して観たなら、ガンホさんのマヌケ面を眺めているだけでいらいらいらいらフラストレーションたまりっぱなしの2時間になったことでしょう。ダメ人間をリアルに描くというのは、鋭い人間観察があって初めてできること。人間くさい映画として、好感が持てました。

どうでもいいけど気になったのは、あの微妙な感じのテーマ曲。心なしか“ウンザウンザ”してないか。中欧か。そんな気がするのは世の中自分だけかと思ったんだけど、さっきググってみたら同じように感じた人も結構いるようで、ほっとしました。ジュノ監督はクストリッツァ意識してみたんだよね。うんそうだ。きっとそうだ。
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最近観たDVD&ビデオ

このところ、ちょっと古めの映画をDVD/ビデオで観ています。ひとつひとつ感想を書く暇がないので、おもしろかったものだけ覚え書き。

不思議惑星キン・ザ・ザ (Kin-dza-dza: 1986年)
いきなり名作。こんな格調高い脱力系おバカ映画の金字塔を、今まで観ないで生きてきたのが悔やまれます。セドリック・クラピッシュの「パリの確率」なんて、思いっきりこの世界に影響受けてたんじゃん。しかし、興奮して知人に内容を話すも、反応がさっぱり…。確かに、いきなりクーとかキューとか真剣に説明されてもわっかんないよな。一緒にクーしてくれる人募集中。
不思議惑星キン・ザ・ザ 不思議惑星キン・ザ・ザ
スタニスラフ・リュブシン (2002/05/01)
キングレコード

少年、機関車に乗る (Bratan: 1991年)
「コシュ・バ・コシュ」「ルナ・パパ」のバフティヤル・フドイナザーロフ監督デビュー作。この人の名前、最近やっと噛まないで言えるようになった。いまひとつ好みに合わない監督なんだけど、これは好きかも。「ルナ・パパ」みたいに無理にはっちゃけてないところがいい。のーんびりした機関車の旅。時間の流れも空間の広がりも、自分の生きてる世界と違いすぎる。主人公の少年が“でぶちん”って呼ばれてて、そのまんまだった。なぜか土を食べる癖があって、お兄ちゃんに“オマエは草か”とか怒られるんだけど、草は土食べません。でもお兄ちゃんっていいね。

イン・ザ・スープ 夢の降る街 (In the Soup: 1992年)
スティーブ・ブシェミ主演というお珍しい作品。タルコフスキーに憧れる映画青年ブシェミ。隣に住む美女が気になる妄想屋さんなブシェミ。安いギャラ欲しさにマッパでTV出演する貧乏ブシェミ。謎のオッサンに迫られ怯えるブシェミ。ピザ食って吐いたブシェミ。ブシェミ。ブシェミ。かわいいなぁブシェミ。とにかくブシェミを愛でる90分。チャチャチャチャチャチャチャ…てそりゃ反則やー。

ビューティフル・ピープル (Beautiful People: 1999年)
ボスニア発ロンドン着、辛口人情ドラマ。オムニバスが同時進行したような群像劇ということで、同年に公開された「マグノリア」に似ていると評されることが多いようだけど、「マグノリア」の100倍くらいは好き。空から両生類が降ってくるより、フーリガンが救援物資として降ってくる方が洒落てると思います。
ビューティフル・ピープル ビューティフル・ピープル
シャーロット・コールマン (2000/08/19)
ポニーキャニオン

どつかれてアンダルシア(仮) (Muertos de risa: 1999年)
邦題からトホホな感じのおバカ映画を想像してたら、ドロッドロに濃いいブラックコメディでした。漫才コンビのどつき役がヴィンセント・ギャロ、どつかれ役が爆笑問題の田中をそれぞれ濃ゆくした感じという時点ですごいんだが、話がまたすごい。ふたりの男の激しい愛憎劇を通して、スペイン現代史を振り返る…これって実はスペイン版「アンダーグラウンド」かもしれません。さすがにそれは褒めすぎか。しかし、あのラストシーンには思わずひっくり返りそうになった。
どつかれてアンダルシア どつかれてアンダルシア(仮)
サンティアゴ・セグラ (2001/08/24)
アミューズソフトエンタテインメント


マカロニ・ウエスタン 800発の銃弾 (800 Balas: 2002年)
上記「どつかれてアンダルシア(仮)」といい、アレックス・デ・ラ・イグレシア監督の作品にはトンデモ邦題をつけるという決まりがあるんでしょうか。「どつかれて~」の完璧さと比べると、後半の展開にちょっと甘さが目立ってイマイチかなーという気がしたけど、主人公の不良ジジイっぷりが半端なく濃いいのでそれだけでお腹いっぱいになりました。まだ2作しか観てないけど、かなり気になる監督。新作の仮題は“Think About Disney”らしい。とてつもなくケシカラン作品になりそうな予感だけど観たい。その前に、そのタイトルで公開できるんかな。

マカロニ・ウェスタン 800発の銃弾 マカロニ・ウェスタン 800発の銃弾
サンチョ・グラシア (2006/03/24)
アミューズソフトエンタテインメント

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