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クリスのピッチブック

夏の終わり頃になると毎年お約束のように風邪をひくのだが、今年も例外にはならず、連休中ほとんど外出できず(TT)

暇に任せて、先日言ってた「リロ&スティッチ」スペシャルエディションDVDに収録されてるクリス・サンダースのピッチブックを翻訳してみた。ほんのあらすじだと思っていたけど、意外と長かった…。

長い上に私のへっぽこ英語力による間違いもありそうでヘロヘロになるかもしれないけど、興味のある方はよかったら読んでみてください。

(完成版とはキャラ設定もストーリー展開も異なる部分が多いけど、共通してるところもあり、本編ネタバレの可能性は多分にあるのでその点はご注意を。)

クリス・サンダースのピッチブック

**以下ネタバレ**

どうですかね~これ。完成版とあまりにも違いが大きいから、別作品として読んでも楽しいかも。

個人的には、スティッチが中年ギャングっていうのがやっぱりしっくりこない、というかそりゃないだろーと思ってしまうんだけど。ギャングと少女の心の交流なんて、リュック・ベッソンの「レオン」並みにおやじ向けファンタジーじゃないですか。でも、読んでるうちに、ふてぶてしい中年モードの青コアラもこれはこれでアリかもね~なんて、惚れ惚れしてしまったり(笑)このままの設定で、スティッチが今のようなアイドルキャラになれたかどうかは激しく疑問だが…。

全体的に、完成版より荒々しくて、それでいて感傷的というか、クサイ部分が目立つ気はする。あくまであらすじなので、微妙なニュアンスや細かいユーモアを挟まずにドラマを語ろうとするとこうなるのかもしれないけど。<オハナ>という概念がまだ不在だったから、というのも大きいかも。改めてテーマが<オハナ>に行き着いてよかったなぁと。

それでも、この時点からベースにあるのはリロ&スティッチらしいユーモアと温かみのある世界観。ところどころにクリス印のおかしさが漂っていて、なんとなくにやり。そもそも、ハワイにこんなエイリアン(しかもこんな姿で悪者)がやってくるという設定だけでも破天荒でおかしいんだけどね。細かいところ、例えば、夜中に悪事を遂行中のスティッチが、途中でわざわざリロの部屋からエルヴィスのレコードを拝借してきてBGMにしながら作業するとことか、読んでるだけで笑ってしまった。

それから、最後にとあるアイテム(ピンク色のあれ)がものをいう展開について、映画公開時、後からとってつけたご都合主義だというクレームが聞こえたけど、これが実はこの時点から決まってたオチだったのね。他にも、意外に最初から決まっていたところ、後から大きく変わったところ、いろいろあって、これを読んでから本編を観ると、また違った見方ができて楽しそうだ。

そうそう、このピッチブックについているクリスの水彩画の挿絵はどれも素晴らしくかわいいので、未見の方はぜひぜひスペシャルエディションDVDでご覧あれ。
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「ヘドウィグ・アンド・アングリーインチ」

なんか、とにかくノリのいい音楽の映画が観たくて…と知人と話していた時にお薦めされたので、「ヘドウィグ・アンド・アングリーインチ」(Hedwig and the Angry Inch: 2001年公開)を借りて観た。

そういえばこれ、映画館でやってた時にちょっと興味があって観てみようかと思っていたんだけど、宣伝に載ってた浜崎あゆみのコメントで冷めてやめちゃったんだった。(映画プロモ担当の皆さん、やたらに芸能人使うとこういうデメリットもあるのよ。)

やっぱり映画館で観とけばよかった。元になってるのがオフ・ブロードウェイのロックミュージカルだけあって、全編歌だらけでノリがいい。“アングリー・インチ”歌いながら大乱闘になるところとか、かわいいカツラの歌とか、楽しいー。

ただ、個人的にどうしてもヘドウィグの歌声が好きになれなくて、そこが残念ではあった。あの容姿は観ているうちになんとか慣れてきたけど、歌声は最後までなじめなくて…。かといって、あれ以外どんな歌声がヘドウィグにあり得るのか?と聞かれたら困るんですが。声が自分の好みだったら、サントラ欲しい~!とか叫んでたかも。それより、隣で歌ってるむさい髭面の声がやたらかわいくないか?と思ってたら、最後に正体が明らかになって呆然…。(あれ、役柄的にはあくまでドラッグクイーンになりたい男性、なのでしょうか…)

内容は、「プリシラ」みたいに思いっきりドラッグクイーンの世界なのかと思っていたら、もっと普遍的で、愛を追求する人間の切ない話だった。かなり哲学的、なのかも。自由のために性転換したヘドウィグは、歌いながら、常に自分の失われたカタワレを探し求めている。一度引き裂かれたカタワレと、再びひとつになろうとする痛みこそが、愛。

うーん。そんな恋愛観で生きてたら、人生しんどいだろうな、と思う。自分のカタワレはこの人だ!と思っても、相手にとっては違ったりするかもしれないし。ヘドウィグのあまりにもピュアでストレート(おかしな表現かもしれないが、あえてストレート)な生き方を見てると、こういう人って自分も辛いだろうし、周りを傷つけるだろうなぁ、と思えてならない。

話の中に、壁とか境界線のモチーフがたくさん出てくるのが暗示的だ。ベルリンの壁。国境。国の崩壊。ヘドウィグは東ドイツ生まれ。バンドのメンバーも(たぶん)みんな東欧出身。人種の差。性差。性転換手術に失敗し、性の境界線に立たされたままのヘドウィグ。

境界線は、自分のアイデンティティというやつを確かめるのに便利な道具だ。でも、どんな境界線をひいたとしても、そうやって分けたどちら側にも収まらない存在が必ず出てくる。世間のいうところの“はみ出し者”。そんなはみ出し者が自分の拠りどころを求める、心の叫び。ロックの本質って、そういうもんなのかもしれない…。最後にありのままの自分をさらけ出したヘドウィグが歌うナンバーを聴きながら、しみじみ考えてしまった。そんなこと、頭で考えるなよ、という感じかもしれんけど。

そういえば、話の中でむさい髭面が出演したがっていたブロードウェイミュージカル「RENT」も、映画版がそろそろ公開されるんじゃなかったっけ?観たいなー。

着ぐるみクマのいるライヴ風景

そんなの映画「カントリー・ベアーズ」の世界だけかと思いきや…

最近気になって仕方がないバルカン半島のおやじバンド、エミール・クストリッツァ&ノー・スモーキング・オーケストラの公式サイトでにわか知識を蓄えていたら、こんな素敵なライヴ風景を見つけてしまった。

着ぐるみクマの正体は、ヴァイオリン担当のゼブ、ではなくて、デヤン・“レオポルド”・スパラヴァロさんです。たぶん。この人、ヘンな格好だらけのバンドの中でもひと際目立つステージ衣装が多いんだけど(裁判長?とか古代ギリシャ風とか)、いくらなんでもクマ…生粋のロケンローラーだ…!

いいなーこんな楽しそうなライヴ、行ってみたいなぁ。レオポル!レオポル!って声援送ってみたい~。彼ら、「ライフ・イズ・ミラクル」の日本公開に合わせて初来日なんて話もあったようなんだが、立ち消えたらしく…。今のヨーロッパツアーが終わったら、エミール・クストリッツァは新作映画の監督業に専念するらしいし、当分日本に来る話は出ないだろうな。まあ、あのおっさんたちに極東の島国は似合わない気がします…。

そんなわけで今は、「SUPER 8」のDVDと「ウンザ・ウンザ・タイム」のCDと、「黒猫・白猫」「ライフ・イズ・ミラクル」のサントラCD買って毎日ウンザウンザ三昧。(←急にハマり過ぎ。)とりあえず、ウンザ・ウンザは寝る前2時間の服用はいけません。高ぶって眠れやしない。逆に、寝起きにかけたら飛び起きそう。ウンザ・ウンザを聴くと体内プロテインが増えるとかなんとかいうDr.ネレの主張は、んなアホなという感じだが、自分のように低血圧低体温な人間の体質改善には、本気で効果があるかも。なんか怪しい健康食品みたいですが…。

しかし「ライフ・イズ・ミラクル」のサントラはヤバイね。インストの曲は心に染みてめちゃめちゃいいし、歌が、歌が、、、最強。このCD買う人って、すでに映画を観たか、元からクストリッツァ作品やノー・スモーキングが好きな人がほとんどだと思うんだけど、もしも事前知識なしに、ヨーロピアンな恋愛映画のサントラを期待して買ってしまったとしたら、ひどい目に遭うこと間違いなし(笑)もう、あの最高に悪趣味なオペラナンバーを聴いてるだけで、爆笑のち呼吸困難。あと、怪しげなハンガリー語の絶唱デュエットもすごいな。ネレの俺様な歌いっぷりは鼻血もん。突然マカロニ・ウエスタンな歌が出てきたりする節操のなさも最高だ。

なんてことばっかり書くと誤解を受けそうだが、念のため、彼らはお笑いバンドではないし、映画もお笑いではないです…。言葉で説明しようとすると薄っぺらくなってしまうんだけど、クストリッツァの映画にしても、ノー・スモーキングの音楽にしても、笑いと怒り、喜びと悲しみを同時に爆発させちゃうようなところがあるんだよね。一筋縄ではいかないのだ。

それにしても、身近にノー・スモーキング好きな人、っていうか知ってる人がいなくてつまらんなぁ。誰も理解してくれないのにひとりでウンザウンザ言っててもアホみたいじゃないですか。もう、誰にでも構わず暑苦しく押しつけて、呆然とさせてみたいというはた迷惑な衝動に駆られるぞ(笑)


**エミール・クストリッツァとノー・スモーキング・オーケストラがわかるサイト(英語版)**

エミール・クストリッツァ(半)公式サイト 
映画監督、ギタリスト、俳優…クストリッツァの多彩な活躍がよくわかるサイト。情報量も半端じゃない。メトロの路線図を模したサイト構成がなんとも素敵。

ノー・スモーキング・オーケストラ公式サイト 
最近リニューアルされた公式サイト。まだ発展途上だけど、ライヴ画像や曲のダウンロードなど、いろいろ楽しそうなコンテンツが。しかしこのサイトの構成見てると、このバンドってデヤンとネレとクストリッツァ以外のメンバーはどうでもいい扱いのような(笑)

エミール・クストリッツァ&ノー・スモーキング・オーケストラ 
これも公式サイト…?たぶん、CDを出してるユニバーサル絡みのサイトだと思う。ウンザ・ウンザ・タイムのEカードがダウンロードできます(こんなEカード送られてきたらビビります。)あと、80年代のユーゴでのバッシング事件の顛末が載ってて興味深かった。

ZABRANJENO PUSENJE公式サイト 
ノー・スモーキングの前身バンド、ザブランイェノ・プシェンイェ(←これ一生覚えらんない自信あり)の公式サイト。90年代の紛争でバンドが分裂した時、サラエヴォに残ったメンバーが今でもこの名前で活動してるそうです(拠点はクロアチアのザグレブに移ったらしい)。昔の曲を含め、何曲か試聴ができるんだけど、なんと丸々1曲最後まで聴けるという太っ腹で貴重なサイト。当時の曲調は、わりと正統派?のパンクっぽい感じ。

おきなわんホリデー3日目

帰る日。早起きして、ホテルの展望風呂“スパ・エルパティオ”に行ってみる。宿泊者でも別料金(800円)というあたりがどうかと思うが、設備はきれい。展望風呂というからには海が見渡せるのかと思ったら、立ち上がらないと見えない、立ち上がったらビーチにいる人から見られそう、というちょっと微妙な感じだった。この施設、朝晩しかやっていないというのも納得…。薬草風呂は気持ちよかった。
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飛行機が14時に出る便しか取れなかったため、朝一番のリムジンバスで那覇に戻る。空港に荷物を置いてから、昨年オープンしたDFS沖縄や国際通りで買い物する予定だったのだが、時間のない時に限ってうまくいかないもの。高速の渋滞で、空港への到着が30分以上遅れてしまった。

国際通りは諦め、ゆいレール(モノレール)でDFSへ。おもろまち駅を降りてすぐの、大きな建物。中は外観ほど広くないが、DFSとしてはかなり規模が大きい方とのこと。内容は海外のDFSとほとんど変わらず、値段だけ海外ほど安くないという感じ。なので、特にこれという目的がなければ、別にわざわざ行かなくてもいい所かな?と正直思った。とはいえせっかく来たので、kate spadeのバッグを購入。国内の定価知らずに買ってしまったけど、怖くて調べられない(^^;おみやげ類は、空港に戻ってからまとめて調達。空港内のショップがかなり充実してるので助かった。

最後は慌しかったけど、たった3日間でもリゾート気分を味わえて楽しかったな。またどっか行こうねー。

おきなわんホリデー2日目

沖縄2日目。今日はずっとビーチで過ごす予定。

まだ陽射しが強くならないうちに、ホテルのプライベートビーチへ。夏に沖縄に来たのは初めてだったので、水のきれいさに驚く。こんなホテルの目の前でも、普通に魚がいるのね~。午前中は水も浅く、波もないのでまるで子ども用プール。ただ、底は岩が多くてごつごつしている。っていうか、よく見るとナマコだらけ…。あんまり気にしないでビーサンでずかずか歩いてたので、踏んでたかも。いや、絶対踏んでた。

ホテルのプールも利用してみる。室内プールは市民プールっぽい印象。屋外は、小さいけれど滝があったり、海が見えるのでなかなか素敵だった。しかし、ビーチタオルが有料っていうのはなんか不便。200円くらい、宿泊料金に上乗せしてもいいから無料にすれば気分が違うような。

シーサイドのテイクアウトの店で、海を見ながらランチ。ビーチリゾートは、こういうとこがいいよね。エルヴィスの歌が流れる中(そう、沖縄でなぜかエルヴィス)、こんなに手軽に開放的な気分になれるなんていいなぁ、とゴキゲンになる。

午後は、午前中に予約しておいたシュノーケル体験。船で数分行ったところから海に入るだけのお手軽コースなんだけど、顔をつけなくても魚が水面にうじゃうじゃ見える。エサをやるのを知ってて、寄ってくるのね。平気で体にぶつかってくるわ、指に食いつくわ、けっこう怖い。そういえば、昨日、水族館で自分の魚嫌いを実感したばかりじゃん、と思い出したその瞬間、海の底に見えたのは昨日「キモイ」と騒いだ記憶のある魚…。衝撃。でも、予想以上にいろんな魚が見れておもしろかった。ほんと。
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夕食は、昨日諦めた「元祖海ぶどう」の店に再挑戦。ホテルの前の店舗は定休日だったので、ちょっと離れた店舗までバスで10分ほど移動。時間が早かったので、ほとんど待たずに入れた。海の家みたいな雰囲気の店で、ゆっくり飲みながら、という感じではないから、回転も早いのかな。名物の海ぶどう丼をいただく。酢飯の上に海ぶどうがどばーっと乗ったシンプルな丼もの。生きのいいものを使ってるらしく、プチプチ感がすごい。ハマる人はこの感触にハマるんだろうな。(だって味は、海水味…)
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ハイビスカスサワー、シークァーサーサワー、エメラルドサワーというどぎつい信号色の飲み物ですっかり陽気になり、帰り道はまだ明るいので歩いて帰ることに。しかし。沖縄のバスで10分は侮れない。歩いても歩いても、次の停留所が見えない…。「この道、制限速度50キロだって」「えーと、時速50キロで走るバスが10分間で進む距離は?」「…わかんない(アホ)」あっという間に辺りも暗くなり、無謀なことに気づいたアホ達は、おとなしく3つ目のバス停でバスを待ったのでした。

ちなみに、歩いて節約できたバス代は40円分!(大アホ)

おきなわんホリデー1日目

今年の夏はハワイでバケーション!とはいかなかったので、その代わりにといってはなんだが、友人たちと沖縄に2泊してきた。

なんといっても、近さに感動。海外だったら現地に着いた時点でヘロヘロになってるけど、羽田から2時間ちょっとで行けるんだもんね。余裕余裕。2泊だけなんて何もできないかと思ってたけど、意外にいろいろ楽しめたのでした。

1日目は、沖縄海洋博公園の美ら海水族館へ。ここ、遠いっす…。レンタカーで行ければいいんだけど、揃いも揃って使えないゴールド免許所持者(要するにペーパー)な私たちは、バスを乗り継ぎ。昼過ぎに那覇を出たのだが、16:30の入場締め切り時間に間に合うかひやひやした。

巨大ジンベエザメとマンタが泳ぐ世界最大級の水槽がメインの水族館。恥ずかしい話だが、私、マンタってなんだか知らなかったのね。その正体を知って愕然としましたよ。「ファインディング・ニモ」の先生を見ただけで倒れそうになったくらい、エイがダメなのだ。(好きな人ごめん。)奴らの泳ぎ方とか、腹の白さが本当にダメ。素晴らしい巨大水槽を前に、いろんな意味で鳥肌が止まらないのだった…。

そもそも、生き物を観賞するのって、科学的な関心でもない限り、カワイイとかキレイとかスゴイとか愛でるためだと思うんだけど、今回、水族館の中で自分たちが発した言葉は「キモイ」「ヤバイ」ばっかりだったような。マンタの他にも、深海魚だとか、ミミズみたいなアナゴだとか、思い出すだけで背筋が…。いや、きれいな魚もたくさんいるんだけどね、なんちゅーか、キモイもの見たさっていうやつで、大いに盛り上がってしまった。(魚好きな人ごめん。)
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宿泊は、恩納村にあるリザンシーパークホテル谷茶ベイ。大型のリゾートホテルで、館内のショップやレストランが充実している。部屋もまあまあの広さだが、ベッドが小さいのと(これは3人で泊まったせいかも)換気の悪さは気になった。あと、ロビーの蒸し暑さにびっくり。一番気に入ったのは、目の前に広がる海。オーシャンビュー指定にしてよかった~。
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道路を挟んだ向かいに、有名な「元祖海ぶどう」という店があるので行ってみたが、外に10組以上の行列ができてる混みっぷりに、諦めて退散。ホテルに戻り、夏季イベントの屋台村で夕食にした。沖縄料理のフードコートみたいな感じ。沖縄料理は苦手なんだけど、ラフテー丼、ソーメンチャンプルー、タコライスなど、私でも食べられるものはおいしかった。オリオンビールもおいしい。そして、初体験の海ぶどう。ミネラルが豊富だとかで話題になっている海藻で、ぷちぷちした食感がおもしろい。味は、まあ、海水味…。
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部屋に帰ってから、泡盛サワーで二次会開始。沖縄の夜は愉快に更けてゆくのでした。

「リロ&スティッチ2」

「リロ&スティッチ2」を観た。この続編DVDは、クリス&ディーン監督やフィーチャーアニメーション部門とは全く関係のない、ディズニー・トゥーンスタジオ(旧TVアニメーション部門)の製作で、今はなきオーストラリアのスタジオで作られたもの。

自分が元の映画「リロ&スティッチ」(以下、“オリジナル”と呼びます)を偏愛していることは充分自覚しているので、できるだけ偏りのない目と寛大な心で観たつもり。結果…まあ、レンタルで観る分にはよかったかな、という感じ。

感想を一言にするのが難しい。観なきゃよかったというようなひどい続編じゃないけど、心をつかまれるまでは至らなかった。ぶっとんだ設定でもないから、ツッコミ対象にもならない。観終わった後に頭に浮かんだ、力の入ったファン・フィクションという印象が、一番ぴったりくるかもしれない。オリジナルのようにはできないのはわかっていながらも、映画の世界観を大事にして、それをできるだけ再現しようとする姿勢が伺えた。

キャラクターアニメーションは、トゥーンスタジオ作品の中ではかなりいい出来。限られた予算と時間と人材で、オーストラリアのクルーが本当にがんばった成果なんだろう。まあ、これより前に出てるTVシリーズと比べたらこっちが素晴らしくきれいに見えてしまうっていうのは、ズルイと思うけど。リロもスティッチも、多少オリジナルのデザインから外れてはいるんだけど、時々、元の映画に挟んでもおかしくないくらいの瞬間がある。

最も努力が伺えるのが、フラのアニメーション。フラスクールの先生のボイスキャストで、自身がクム・フラ(フラの指導者)でもあるクネヴァ・ムックが振り付けを監修したらしく、ごまかしのないフラの動きが再現されていた。水彩のバックグラウンドも、オリジナルほど手が込んではいないものの、ところどころかなりきれい。特に、リロとスティッチがフラの練習をするシーンの最後に映る夕陽のビーチには、目を見張るものがあった。

フラのシーンもそうだし、全体に、現実のハワイを描こうという姿勢が伝わってくるところに好感が持てた。一番感心したのは、鶏が出てきたこと!カウアイ島って、本当にこれにそっくりな鶏がうろうろしてるのよー。

オリジナルに続いてマーク・ケアリイ・ホオマルが歌う、新しいテーマソングも好き。“ハワイアン・ローラーコースター・ライド”のダサすぎるアレンジバージョンいらないので、この歌のミュージッククリップを作って特典にしてほしかったな。


**以下、ストーリーのネタバレあり**


ストーリーに関しては、リロのキャラクターがなかなかうまく出ていた。スティッチとリロの共通性や、ナニとの関係もよく描けているし。ボイスキャストのダコタ・ファニングは、ダヴェイ・チェイスとは声質が違うけど、陰のある雰囲気はあってよかったんじゃないかな。

フラコンテストの衣装の話になって、作ってくれるお母さんがいなくて落ち込むエピソードは、いいところをついてると思う。ハワイでは、子どものフラの衣装はお母さんが手作りするんだと聞いたことがあって、リロはどうするのかな?ナニに裁縫は無理だろうし…と疑問に思ってたの。まあ実際は、近所の親切な人が作ってくれたりするんだろうけど。それから、リロが女神ペレにこだわるのは、クリス・サンダースのオリジナルの原案からもらったアイデアだろうな。

一方、スティッチの描き方は…なんかやだなぁ。キャースティッチカワイイ!キャースティッチカワイソー!って女子中学生に騒がせたい意図でもあるみたいな。この話で一番ひっかかるのが、「イイ子」「悪い子」っていう概念。“いい子レベル”のエピソードを変に膨らませすぎだと思う。オリジナルのコンセプトは、この世に根っからの悪人も善人もいない、誰でも困った面を持ってるけど、それを許して受け入れるのがオハナだ、というものだった。だから、スティッチが「イイ子」になろうと努力する話より、相変わらず悪ふざけもやらかすスティッチを、皆が受け入れることを学んでいく話にするべきだったんじゃないかな~と。(まあ、それじゃドラマにならんと思われたのかもしれないが。)

それから、スティッチって遺伝子実験で生まれた生命体でしたよねぇ…?充電が足りなかったから故障しちゃいそうです。っておいおいロボットかい??

クライマックスは、スティッチがリロの救出に向かったオリジナルの逆になる展開にした点はいいと思うんだけど、泣かせることを狙いすぎてて冷める。オリジナルのように感動できる話にしたかったのはわかるけど、それならもっとさりげなく、日常的でリアルな状況で心を動かす瞬間を作ってほしかった。この続編の後がTVシリーズの展開になるので、スティッチが無事なことは誰にでも明白だし、だいたい、ディズニーが稼ぎ頭を死なせるわけないじゃん(笑)せめて、リロがレバーの押し方を間違えていたとか、ちょっとしたオチのフォローが欲しかったところ。(それから、スティッチが壊れてる原因が判明した時点で、ジャンバがリロとスティッチに教えてあげてたら、こんなことにならなかったんじゃないの?という疑問は、やっぱり考えちゃダメですか?)

感動を狙ったクサさが目立ってしまうのは、オリジナルに存在していた特有のユーモアがないせいかも。とにかく笑いを狙ったシーンが、ことごとく笑えないのが痛々しい。オリジナルのユーモアのセンスは、どこかダークだったり奇妙で風変わりなところがクールだったんだけど、この作品では、すべてがただの子どもっぽいギャグになっちゃってるんだよね。ナニのSF料理を見てウケるのは、せいぜい小学生までだろう。まあ、オリジナルのストーリーチームの独特なセンスは真似しようと思って真似できるものじゃないから、無理といえばそれまでなんだけど。せめて、映画の最後の2分間に出てきた日常の笑いを、ひとつでも再現してほしかったな。

序盤のあたりではいい感じだったジャンバとプリークリーが、いつの間にか友情をにじませた泣かせキャラになっていくのもいただけない。というか、プリークリーとデイヴィッドって、もはやイラナイ人…。

だんだん文句ばかりになってきてアレだが、一番納得できなかったのはマートルの描かれ方だ。TVシリーズにも言えることなんだけど、リロ&スティッチの世界にこんなに意地悪な子は必要ないと思う。オリジナルのマートルは、けっこう好きなキャラだった。この子、別に底意地が悪いとかじゃなくて、ちょっと他の子よりマセてて、思ったことをズバっと言ってしまうだけなんだと思うの。子どもの世界に、必ずひとりはこういう子がいるよね。エラソーにしゃべっても、文法が間違ってたりとかしてかわいいのだ。もう少し大きくなって、何かのきっかけがあったら、リロとマートルは親友にもなれるんじゃない?と思っていたのに、この描かれ方は寂しすぎる。(そして、フラの先生はなぜ、リハーサルの時点でマートルの踊りのテーマを変えてやらなかったわけ?)

TVシリーズと違って、他の女の子たちが意地悪に描かれてなかったのはせめてもの救いかな。些細なことだが、TVシリーズでテレサって呼ばれてた子(黒いウェービーヘアの子)が、アレカって名前になってたけど。

日本ではまだ紹介されていないが、北米版DVDには、リロ&スティッチの新たなDVD作品の予告編が入っているそうだ。こちらはTVシリーズの完結編にあたるものだそうなので、「スティッチ!ザ・ムービー」と同じ系統になるんだろうな。これでようやくリロ&スティッチの続編ものに終止符が打たれるのかな?と、ちょっとほっとした。

「リロ&スティッチ スペシャルエディション」その3

さて、それではDISC 2の細かいインプレッションを…と思ったのだが、いろいろありすぎてまとまらないなので、“見られてよかったトップ10”を挙げてみることにした。

**「リロ&スティッチ」本編及び特典映像に関するネタバレあり**

1. ツナミ航空 <チャプター16、17、関連資料>
製作中に起きたテロ事件に似すぎているからという理由で、取り止めになった幻のクライマックスシーン。そういえば、今日で9.11からちょうど4年経つけど、アメリカではタブーとしてずっとお蔵入りになってしまうのかと思っていたので、こんなに早く世に出されるとは意外だった。(タブーといえば、初期バージョンの津波サイレンのシーンも、削っておいてよかったね…。)

ここを変更しなくちゃいけなくなって、本当に悔しかっただろうな、と思う。ガントゥの宇宙船で泣いているリロの前に、救出に来たスティッチたちが現れるシーン。雲の中から姿を現すのは、ジャンバの宇宙船より、ジャンボジェット機の方が遥かにインパクトがあるもの。テストスクリーニングで拍手が沸き起こったというのもうなずける。胸のすくような展開だった。

映画を観た時、クライマックスのチェイスシーンはちょっとSF的過ぎる気がしていたんだけど、ジェット機だったら何の違和感もないしね。この作品の、現実と非現実の微妙なバランスにぴったりで。

あの状況では、変更は本当に仕方のないことだったと思うし、完成した映画はあれで映画として完璧なのだからいいんだけど、クリス&ディーンがあんなに激しく口論までして仕上げた、思い入れの強いシーンだったんだなぁと思うと、切ない。

同時に、そこで落胆したままじゃなく、素早く頭を切替えて変更作業に取りかかる姿には心を打たれた。こういう仕事の仕方、見習わないといけないなぁ。

そうそう、口論してるシーンで、噂のココアパフが見られたことも何気にうれしかったり。製作中、クリスは大量のコーヒーとココアパフだけで生きてたという証言を思い出して、ああコレのことかと(笑)

2.クリスのピッチブック <関連資料>
映画の土台になった、絵本仕立てのプレゼン資料。数ページはメイキング本などで見たことがあったけど、これが丸々収録されていたのは感激だった。<オハナ>という概念に出会うずっと前に作られたものなので、決定的に欠けているものがあることは否めないけれど、完成版とかなり異なるストーリーはそれはそれでおもしろいし、荒削りながら、作品の土台となる世界観が感じられて興味深かった。クリスのイラストは最高。

ただこれ、日本語訳がついてないのは手抜きじゃないですか?せっかくの貴重な資料がもったいないので、時間ができたら翻訳してみようかと思ってる。いくらへっぽこな訳でも、何もないよりマシかなと。

3.ハワイロケ <チャプター4>
99年のリサーチ旅行の様子。見覚えのあるハワイの光景にわくわくした。

クリスたちが海岸で探してた“カヘレラニ”という小さな貝殻。カウアイ島のお土産屋さんに行った時、異常に高価で驚いたやつだった。ニイハウ島の特産物で、時々カウアイ島にも流れ着いてるんだって。それにしても、カウアイ島で昔の知人に偶然再会した話はすごい。

この旅行で撮った写真が関連資料で見れるのもうれしい。風景の切り取り方がアーティストっぽくて素敵。


4.ハリウッド・ホノルルプレミア <チャプター20>
当時、LaughingPlace.comで画像を見ては、いいな~いいな~と羨望していたイベントの、貴重な映像。そうそう、ハリウッドでは子ども向けのゲームコーナーなんかもあったんだよね。ホノルルのパーティー会場の、氷で作られたリロ&スティッチ像に感激。

華やかなイベントに緊張気味、監督なのに無名すぎて報道陣に相手にされないクリス&ディーン…。このあたりは、本当に彼らのサクセスストーリーを見ているみたいで楽しくなる。

そうそう、カンヌにまで行ってたのは初めて知った。当時のフィレンツェのディズニーストアの様子にも興味津々。

5.Surfing the Sanders' Style <関連資料>
クリンナップアーティスト用に作られた、クリス・サンダースのアートスタイル指南書。これもメイキング本に数ページだけ載っていたもので、全部収録されててうれしかった。描き方NG見本として載っている、アラジンスタイル、ヘラクレススタイルのスティッチがウケ。どうでもいいんだけど、ナニとムーランの違いを説明するページのあたりで、BGMが激しく緊迫してるのはなんなんでしょうか。ふたりがバトル始めるのかと思った(笑)

6.カメハメハ・スクール <チャプター18>
カメハメハ・スクールの子どもたちが歌う様子が、以前のDVDよりさらに多く収録されている。“ハワイアン・ローラーコースター・ライド”で踊る男の子が楽しそうだなぁ。指揮をしてた先生が、美しい風景をバックに、カメハメハ・スクールの素晴らしさを語る場面がとてもいい。作品のクルーと、製作に協力したハワイの人々との間に生まれた絆の強さにも感動。

7.マーケティング <チャプター19>
クリス&ディーンが映画の予告編などマーケティング部門にまで自分たちの意向を反映させていたのは聞いていたけど、まさか関連グッズまでチェックしていたとは…思わず、うちにあるオモチャたちをまじまじと見てしまった。ハズブロのフィギュアセット、確かにクリスが注文した通り、塔のついた砂のお城がついてる…すごいや。そういえば初期に出たグッズは、クリス&ディーンが好きそうな感じのが多いかも。

8.ジャンバの襲撃 <チャプター13、関連資料>
“暴力的すぎ”という非難を受けて変更になったシーン。確かに初期バージョンはディズニーらしからぬ激しさがあるけど、これはこれでおもしろいな。完成版で天井にお皿を投げて屋根が落ちてくるところ、そんな脆い屋根でいいのか!?と笑ったものだが、元々はプラズマ銃で撃ち抜かれてたのね。妙に納得。

このシーンを作り直す過程で、傑作“1ポテト、2ポテト…”のネタが生まれたというのがまたすごい。歌の終わりのところが思い出せなくて、クルーに電話をかけまくって聞くところが、ドキュメンタリーらしくて好き。

9.スティッチのレコーディング風景 <チャプター5>
スティッチを演じてるクリスがとにかくすごい。どこからあの声が出るのかいまだにわからん。元になってるのが、“みんなに嫌がられてた変な声”ていうのに爆笑。同じくスティッチに声を提供した、ディーンの愛犬セオドアちゃんのレコーディングも、かわいらしかった。

10.ジョー・グラントのインタビュー <関連資料>
ディーンさんと恩師である故ジョー・グラント氏との貴重な対談。ジョー・グラントの作品集が出てくるまではモノクロ映像というのがニクイ。彼の描いた自画像“シュレックを観た私”には爆笑。いくつになってもユーモアのセンスがあるっていいな。

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いろいろ書いたけど、一番うれしかったのは、もしかしたらもっと些細な部分かもしれない。

元々、クリス&ディーンや作品のクルーが話してる姿を見てるだけで興奮してしまうんだけど(危なすぎ?)、フロリダスタジオの日々の様子や、ミーティングの一こま、休暇を楽しむ姿、テストスクリーニングの思いがけない感想に呆然とする様子(笑)…そういう何気ない一瞬一瞬が、いとおしくて、ずっと見ていたくなってしまった。

全米公開の日、クリスが言ってた「なぜだかわからないけど、ナーバスというより悲しいんだ」という気持ちに共感。この映画に携わっていた日々が、本当に、特別な時間だったんだろうな。

「リロ&スティッチ スペシャルエディション」その2

「リロ&スティッチ」スペシャルエディションDVDの、DISC 2をざっと観終わった。

断片的な映像特典ではなく、2時間以上に及ぶひとつのメイキング作品。普通の映画作品のようにチャプターに分かれていて、各チャプターの終わりで、話題に関連する資料を観るか、そのまま次のチャプターに進むかという選択ができるようになっている。

あまりにも充実した内容なので、関連資料や細かい点については次回書くとして、今日はメイキング作品全体の感想を。

最近ディズニーのスペシャルエディションDVDは、メイキングに力を入れたものが多くなってきたが、今まで観たことのあるどんなメイキングと比べても、間違いなくこの作品が“No ka 'oi”(ナンバーワン!)

特典映像なんていうオマケ扱いじゃとてももったいない。ユニークなドキュメンタリー作品として完成している。これだけが1枚のDVDとして売られていたとしても、絶対買うよ。映画館で上映してほしいくらい。大げさだと思われるかもしれないが、途中で何度も声をあげて笑って、観終わった後は、ぽろぽろ泣いてしまった。

いい意味で、ディズニーらしくないところがおもしろい。

クリス・サンダース&ディーン・デュボア監督自身が、このメイキング製作にかなり携わったんだろうな。一見とりとめのないシーンや証言に、独特のリズムがある。なんだかアーティスティック。例えば、関連資料の方になるが、リック・スルーターがのんびり釣りをしながら水彩画について語るシーンの渋さ。クリス・サンダースのスケートボードのシーンは、ミュージックビデオの1ショットみたいに格好いい。(クールに葉巻をくわえて出てきたクリスが、けほけほっと煙にむせるのがまた、お約束だけど笑える。)クリス&ディーンが、マーク・ケアリイ・ホオマルに指導されて一生懸命フラのステップを踏んでみるエピソードは、まるでコメディ映画の1シーンだ。ヨーロッパのホテルのブレックファストでのプレッツェルやジャムの熱演(もちろんクリスの仕業)は、そのまんまシュールな短編作品になりそう。

今まで名前や文章でしか知らなかったクルーの何人かに、映像で出会えたのも新鮮だった。クリンナップアーティストのクリスティン・ローレンス・フィニーさん、素敵。アニメーターのバイロン・ハワードって、こんなに格好よかったんだー。驚くほど魅力的な人ばかり。

外見で人を判断しちゃいけないとはいうけれど、自分がいいと思う映画や音楽って、作っている人を見ても、素敵だったりする。逆に、この映画苦手だなぁとか、アニメーションでこのキャラクター受けつけないなぁなんて思った場合は、監督や監修アニメーターを見て、ああ、やっぱり苦手かも、ということが多いし。それは、顔かたちがどうこうって意味じゃなくて。生理的なもの、というと語弊があるかもしれないが、自分が好感を持てるものを作っている人からは、自然と惹きつけられるオーラが出ているという感じ。「リロ&スティッチ」の場合、関係者が揃いも揃って、自分にとって魅力的なんだよね。これだけ自分のツボにハマる映画になったっていうのも納得しちゃう。

ただ、当時のWDFAのボス、トマス・シューマッカーが映る度に、笑いを堪えられなかったのは事実。前に読んだJim Hillの記事で、ピクサーの「Mr.インクレディブル」に出てくる猫を助けてもらうおばあちゃんは悪意を込めて彼をモデルにしてるなんて書いてあったのを思い出してさー。確かにそっくりなんだもの。

それはともかく。このメイキングを観ていると、映画本編とは違う意味で、生きる力が沸いてくる気がする。仕事や日常生活がうまくいかない時は、誰にでもある。この映画を作った人たちも同じ。1984年にスティッチが誕生してから、2002年に映画が公開されるまでの苦労の数々。テストスクリーニングで期待した反応が返ってこないことに悩んだり、会心の出来だったクライマックスを変更せざるを得ない事件が突然起こったり。そんな中でも、新米監督コンビは、ヴィジョンを共有できる仲間や思いがけない協力者に出会い、人生の先輩に教えられ、困難を乗り越えて作品を育てていく。この一作で自分たちがディズニーフィーチャーアニメーションをリードする存在になろうとは、夢にも知らずに…。

そう、このメイキングは、「リロ&スティッチ」製作過程の実録であると同時に、クリスとディーンという、ちょっと(?)変わったクリエーターのサクセスストーリーでもあるのだ。

奇跡的な作品を生んだふたりと素晴らしき仲間たちに、そして、このふたりにチャンスをくれたディズニーに、改めてMahalo!

「リロ&スティッチ スペシャルエディション」その1

待望の「リロ&スティッチ」スペシャルエディションDVDが発売された。

もう…待ってたのはこれ、欲しかったのはこれ、必要だったのはこれだ!という感じ。まるで、「おあずけ」をくらったまま3年間も放置されてだらだらよだれを垂らしていた青コアラ犬が、ようやく好物のエイリアン模様の緑色のもも肉にありつけたかのような…(笑)

まだ全部を見たわけではないけど、とても語り尽くせないくらい充実した内容なので、とりあえず今日は、DISC 1の音声解説についてだけ。

いろんなスペシャルエディションDVDの中でも、「音声解説」はいつも一番好きな特典なんだけど、今回のが、これまで観たことのあるDVDの中で贔屓目なしにベストな解説だった。思い入れのある作品だからという点を差し引いても、パーフェクトな内容。

製作者による解説って、中には、内輪ネタが多かったり、ひたすら自画自賛だったり、流れているシーンと関係のないこだわりを延々と話されたり、解説者がだんだん作品に引き込まれて口数少なくなっていったり(笑)なんてことも多かったりするんだよね。(それはそれでまたおもしろいんだが。)でも、クリス・サンダース&ディーン・デュボア監督とプロデューサーのクラーク・スペンサーの3人による解説は、観ている側にとても親切。まさにかゆいところに手が届くような、充実しまくりの内容だった。(そう、画面には監督ふたりの名前しか書かれてないんだけど、スペンサーさんも参加してます。書いてあげようよ、いい人なんだから…)

とにかく3人とも、しゃべるしゃべる。かなりの早口で、言葉がほとばしるかのように語り続けてくれるのだ。(その分、日本語字幕は端折り気味。)あからさまな賛辞は控えているけど、作品への真摯で誠実な思いが伝わってくる。それだけに、時々思わずこぼれる「ここが気に入ってる」というコメントに、いっそう強い愛着と誇りが感じられたり。

監督2人がストーリー部門の人だけあって、技術的な話よりストーリー内容に関する解説が中心だったのも、個人的にはうれしかった。お互いが担当したシーンをさりげなく褒め合うクリス&ディーン監督の友情にもじーんときたし、かと思えば突然、はじけたようにキャラクターのアテレコ大会が始まったのには笑ったし、エンドクレジットのあたりの感極まったような様子にはこちらも熱くなってしまった。

以前どこかに書いたように、この解説は、最初に発売されたDVDに収録される予定で、製作が終わってまだ日が浅い頃に録られたもの。そのせいもあるのか、他のインタビューやメイキング本に書かれていたことと一致する話だったのでほっとした。(けっこう、その場その場でコメントが変わっちゃって矛盾が出てくる場合って多いから。)これで、ファンサイトのプロダクションノートなんかも書き直さなくて済みそう。

もちろん、すでにどこかで知っていた話ばかりというわけじゃなくて、新しいエピソードや発見もたくさんあった。監督自身が「完成後の今でも新たな発見がある」なんて言ってるくらいだから、当然よね。

以下、そんな発見のいくつかを、思い出した順に。

(これから音声解説を聞く方は、楽しみを損なってしまうかもしれないので読まないでね。)
(あんまりにも衝撃的?な部分だけ、反転しないと読めないようにしてます。)

・初期の設定では、スティッチの正体は中年ギャングだった!!!(最も衝撃的だった新事実)
・ダヴェイ・チェイスがリロの声に選ばれた決め手は、どこか陰のあるしゃべり方だった(納得)
・動物保護センターにいるワンちゃんのうち2匹は、ディーン監督のペットがモデルで、スティッチの声の一部にも使われていた(DISC 2でディーン監督と共にいるワンちゃんたちの姿が見れます)
・コブラ・バブルスには、たぶん殺人歴がある byクリス監督(これもかなり衝撃的)
・スクランプの表情に注目!(芸が細かいな~)
・ブルーパンチのシーン、デュークのポスターの表情にも注目!(びっくり!)
・ナニが“アロハ・オエ”を歌うシーンは、声を演じたティア・カレルの提案だった。
・リロの家族の写真がキーアイテムとして使われるのは、アート・ディレクターのリック・スルーターの発案。
・ディーン監督のファミリーネームは、「デュボア」でよかったみたい(ご本人がそう発音してたので)
・そんなディーン監督は、A★TEENSの熱狂的ファンだった(笑)
(エンディングのあのポップな曲、プロモーション部門のしわざじゃなかったの?)

その他の特典については、また改めて。ゆっくり鑑賞する時間が欲しい~。
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